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9.03 公式記録の報告書の作成

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(a) 公式記録の報告書の作成にあたって、記録員は、まず各プレーヤーの氏名をその守備位置とともに、打撃順に従って記載する。また途中で代わって出場して、試合が終わるまでに1度も打撃につく機会がなかったプレーヤーの氏名は、予定の打撃順によって記載する。
【原注】 プレーヤーが、他の野手と守備位置をかえたのではなく、ただ特別の打者のために自分の守備位置と違った場所に移動した場合(たとえば、二塁手が外野に行って外野手が4人となった場合、三塁手が遊撃手と二塁手との間に移動した場合)には、これを新しい守備位置として報告書に記載しない。
(b) それぞれのチームの打順表に代打者または代走者として各プレーヤーを記入した場合には(そのまま守備についた場合にも)、特殊の符号であらわし、交代事情の説明を加える。
一度代打者または代走者として発表されただけで実際には試合には出場せず、さらに他の代打者または代走者と代わった場合には、その旨を記入する。このような2番目の代打者または代走者の行為についてもその旨を記入する。
【原注】 交代して出場したプレーヤーの表記にはa、b、c、d……の符号を用いて、たとえば、aは3回Aに代わって安打した、bは6回Bに代わってフライアウトとなった、cは7回Cに代わって走者がフォースアウトになるゴロを打った、dは9回Dに代わってゴロを打ってアウトとなった……のような説明を加える。
一度代打者または代走者として発表されただけで実際には試合に出場せず、さらに他の代打者または代走者と代わった場合には、「eは7回Eの代打(代走)として発表された」のように記入する。
(c) ボックススコアの検算
各チームの打数、四球、死球、犠牲バントおよび犠牲フライ、妨害(インターフェア)および走塁妨害(オブストラクション)による出塁数の合計と、そのチームの得点、残塁および相手チームの刺殺(プットアウト)の合計とが、ともに、そのチームの打者数と等しいかどうかを確かめ、その結果、それが一致しておれば各数字が正しいという証明になる。
(d) 打順の誤りがあったときの記録法
打順を誤った打者が、その誤りを指摘されないまま打撃を完了してアウトになった後に、アピールが成立して正位打者がアウトの宣告を受けたときには、不正位打者のアウトの状態をそのまま正位打者に記録する。たとえば、不正位打者Aが遊ゴロで一塁でアウトになった後、アピールによって正位打者Bがアウトになれば、Bは遊ゴロして一塁でアウトになったものと記録する。
【注1】 前記は、不正位打者が、単独で一塁に触れるまでにアウトにされた場合の記録法と解し、たとえば、不正位打者が他の走者とともに併殺された場合などに、アピールがあれば、正位打者がアウトを宣告されて、不正位打者の行為は取り消されるから、その打者のアウトの状況をそのまま正位打者に記録するわけにはいかない。したがってこのような場合には、次によって捕手に刺殺を与える。
不正位打者が走者となって出塁した後アピールがあって、正位打者がアウトの宣告を受けたときは、捕手に刺殺を与え、正位打者には打数1を記録する。したがって、不正位打者がセーフとなった記録は抹消する。
数人の打者が、続けざまに打順を誤ったために打順が乱れた場合は、各プレイが行なわれたままを記録する。
【注2】 たとえば、1番の打順に2番が打って三振、次に1番が中飛で2アウト、3番を抜かして4番、5番と続いて安打を放ったときの記録法は、1番の2アウトと2番の1アウトとアウトの順は前後するが、そのままその打者のところへ記録し、抜かされた3番をとばしたまま4番、5番と記録する。したがって、3番の打数は一つ少なくなるのは当然である。
(e) コールドゲームおよびフォーフィッテッドゲーム
(1) コールドゲームが正式試合となった場合、7.01の規定に従って、試合終了となるまでに記録された個人とチームとの記録を、すべて公式記録に算入する。
フォーフィッテッドゲームによって勝を得たチームが、相手チームよりも多くの得点を記録していたときには、9.17の規定に従って投手に対する勝投手、敗投手を決定して、公式記録に算入する。
フォーフィッテッドゲームによって勝を得たチームの得点が、相手チームの得点より少ないか、等しかった場合には、投手に対する勝投手、敗投手を記録しない。
試合が正式試合となる前にフォーフィッテッドゲームになった場合、すべての記録は公式記録に算入しない。この際は、フォーフィッテッドゲームとなった事情を報告する。
【原注】 記録員は、フォーフィッテッドゲームが宣告された時点における試合の結果にもかかわらず、フォーフィッテッドゲームのスコアを9対0とみなしてはならない。(定義31)

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