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9.08 犠牲バント・犠牲フライ

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(a) 0アウトまたは1アウトで、打者のバントで1人または数人の走者が進塁し、打者は一塁でアウトになるか、または失策がなければ一塁でアウトになったと思われる場合は、犠牲バントを記録する。
ただし、打者がバントをしたとき、1人または数人の走者を進めるためでなく、安打を得るためであったことが明らかであったと記録員が判断したときには、打者には犠牲バントを記録しないで、打数を記録する。
【原注】 打者が走者を進めるために打者自身が一塁に生きる機会を犠牲にしたかどうかを決定するにあたって疑義のあるときには、常に打者に有利に扱う。記録員は、その打席の状況全体──イニング、アウトカウント、スコア──を考慮に入れなければならない。
(b) 0アウトまたは1アウトで、バントを扱った野手が、次塁で走者をアウトにしようと試みて、無失策にもかかわらず、その走者を生かしたときには、犠牲バントを記録する。
ただし、普通の守備では、とうてい打者を一塁でアウトにすることは不可能であると記録員が判断したとき、バントの打球を扱った野手が、先行走者をアウト(フォースアウト、タッグアウトの区別なく)にしようとして不成功に終わった場合には、打者には単打を記録して、犠牲バントとは記録しない。
【注】 バントを扱った野手が、ただちに打者走者に向かわないで、わずかに他の走者をうかがったり、または他の塁へ送球するふりをした(実際には送球せず)ために送球が遅れて、打者を一塁に生かした場合には、打者に単打を記録して、犠牲バントとは記録しない。
(c) 打者のバントの打球で次塁へ進もうとする走者のうち1人でもアウト(フォースアウト、タッグアウトの区別なく)にされたときには、打者に打数を記録するだけで、犠牲バントとは記録しない。
【注1】 たとえば、バントで二進した一塁走者が二塁をオーバーランまたはオーバースライドして野手に触球されてアウトになった場合には、打者が走者を安全に次塁に送っているにもかかわらず、走者自身の失敗でアウトになったもので、打者はその責任を果たしているから犠牲バントを記録する。
【注2】 走者がアウトになった場合だけでなく、当然アウトになるはずのときに、野手が悪送球、落球、ファンブルなどのミスプレイによって走者を生かした場合も同様、犠牲バントとは記録しないで、その野手に失策を記録する。しかし、このようなミスプレイがあった場合には、そのミスプレイがあった場合には、そのミスプレイがなくても走者が進塁することができたかどうかを判断して、ミスプレイがなくても進塁することができたと判断した場合には、犠牲バントを記録し、また、このミスプレイでその走者が余分の塁を得た場合には、失策もあわせて記録しなければならない。
(d) 0アウトまたは1アウトで、打者がインフライトの打球を打って、フェア地域とファウル地域を問わず、外野手または外野の方まで廻り込んだ内野手が、
(1) 捕球した後、走者が得点した場合
(2) 捕球し損じたときに走者が得点した場合で、仮にその打球が捕らえられていても、捕球後走者は得点できたと記録員が判断した場合
には、犠牲フライを記録する。
【原注】 捕球されなかったので打者が走者となったために、野手が他の走者をフォースアウトにした場合も、本項(2)にあたるときには、犠牲フライを記録する。
【注】 たとえば、1アウト走者一・三塁で、打者が右翼フライを打ち上げたので、2人の走者がともに自己の塁にタッグアップしていたとき、右翼手はこのフライを捕球し損じた。三塁走者はやすやすと得点したが、右翼手はただちに二塁へ送球して、塁でのフォースアウトを利して(フライアウトを利したのではない)得点したと記録員が判断した場合には、打者には犠牲フライを記録しない。これに反して、三塁走者は、たとえこのフライが捕らえられても、捕球後得点できた(フォースアウトまたは落球を利したのではない)と記録員が判断した場合には、打者には犠牲フライを記録する。

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