右投げ左打ち…なんてカッコいい響きなんでしょうか。(笑)
僕はが少年野球をやってたころは今よりも左バッターは少なく、左への転向を許された同級生がとてつもなく羨ましかったのを覚えています。
息子の仲間にも早々に左バッターへ転向した子がいます。
最初は息子も羨ましかったみたいですね。。
どんな子が左バッターに?
- 足が速い
- 野球センスがある
- 器用
- なぜか背が小さい
あるあるみたいなのも書いちゃいましたが、だいたいこんな感じじゃないでしょうか?
今も昔も変わってない気がします。
二番セカンドで背の小さい子がやってるイメージです。
イメージというか、実際に僕のときと同じような左打ちの子がいてビックリしました。
ウチの団の場合には適正ありそうな子はコーチ陣から打診があったり、自己申告でもオーケーみたいです。
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僕的にはカッコいいが一番なんですが(笑)、まじめに考えるとこのようなことが挙げられますね。
一塁が近い
左バッターボックスは一塁に近いので、内野安打になる確率が高まります。
特に足の速い左バッターなら、まだフィールディングや送球が未熟な少年野球では、かなりの確率でセーフになることでしょう。
右バッターボックスと比べて、一塁までの距離感が一歩半は違いますからね。
内野安打が増えれば出塁率も一気に高まります。
しかも、盗塁や送りバントなんかも絡めれば一気に得点のチャンスです。
チームにとっても足が速くて器用でバントが上手な左バッターは大きな武器となります。
ボールを見やすい
また、左バッターは右ピッチャーが放る球を見やすいというメリットがあります。
右バッターだと自分の背中の方からボールが来る・・・は言い過ぎですが(苦笑)、体の後方から来るボールを打つので見づらくなるのは確かです。
オープンスタンスにするなど対策はなくもないですが、目線を動かす範囲も広がりますので、打ちにくくなったり、フォームが崩れたりすることもあるでしょう。
ちょっと大げさな言い方ではありますが。。
ミートしやすい
元々の利き手が前側(バットをリードする側)になるので、バットコントロールがしやすく、ミートしやすくなるといわれています。
先ほどの”一塁が近いから内野安打になりやすい”ということも絡めて考えると、ミートして転がしさえすれば出塁できる確率はかなり高くなります。
”左投げ”左打ちよりも”右投げ”左打ちの方が有利なところ
このようにバッターとしては左打ちの方が明らかにメリットが多いのはわかると思います。
そして”右投げ”左打ちは”左投げ”左打ちよりも有利な点があるんです。
それは守備に関することですが、左投げはその性質上、投手、一塁手、外野と守備位置が限定されてしまいます。
例えばショートの守備位置を思い浮かべてみるとわかりやすいかと思いますが、左投げで一塁に送球しようと思うと、一度体を反転させるような動きになってしまいますよね。
そのため送球がワンテンポ遅くなってしまうんです。
そのような理由から純粋な左利きの選手は、守備位置が限られてしまうんですね。
そう考えると右投げ左打ちは、打撃においても守備においてもメリットが多い、まさにいいとこ取りの選手といえます。
ホームランバッターを目指すなら…
ということで、ここまで見ると良いことばかりのような左打への転向ですが、ひとつ大きな問題点があります。
力強い打球を打つ、飛距離を伸ばす、ホームランバッターになりたい!というならば、右打ちのままの方いいとされているのです。
なぜならば、大きくて強い打球を打つためには、インパクト時に後ろ側の手(右バッターなら右手)で押し出すようにフォローする必要があるからです。
大袈裟な話になってしまいますが、今の時代にプロの世界でも右の和製大砲がいないというのは、器用な選手は子供のころに左バッターに転向してしまうから、なんて説もあるそうです。
有名な元プロ野球選手や指導者の方々も、このような発言をされています。
「左打席」を作る過程で、スケール感を失わないことを真剣に考えることが大事だ。右打席のように利き腕の右手で押し込んで長打するという部分はどうしても消えてしまう。特に、小学生、中学生の指導者で、左打席を作り上げていく指導方法を持っている者は少ないだろう。結果だけ求めて小さくまとまった選手が増えてしまう。
出典:清宮も!高校野球で増える「右投げ左打ち」に東尾修が危惧
たしかに器用で運動能力の高い子が左バッターになれば、少年野球時代は出塁しまくって大活躍、チームも勝利!なんてことになりそうですからね。
ただ、理屈から言うと、右利きなら右バッターの方が力強い打球が打てるはずなんです。
じゃあ松井秀喜選手とかどうなのよ?日本を代表するホームランバッターなのに右投げ左打ちじゃん!と思われるかもしれませんね。
その松井選手は、幼少期にあまりにも打ちすぎるので、一緒に遊んでいた兄たちに無理やり左で打たされるようになり、そのまま左バッターになったそうです。
もしも松井秀喜がそのまま右バッターだったら・・・。
もしかしたら今以上にとんでもないことになっていたかもしれませんね。(笑)