子供が少年野球をやり始めたので、当然自分もお父さんコーチとして練習にしてるわけなんですが、大きな問題が発生中。。(泣)
なんとボールが真っすぐ投げられない!
いろいろ調べてみたらこういう症状をイップスっていうらしいですね。
プロ野球選手でも、このイップスに悩まされている人が多いんだとか。
父の威厳を保たなければならない僕は、イップス克服に向けて頑張っていかなければなりません!
※僕はイップス治療の専門家ではないので、ちゃんとした克服方法を知りたい方は専門サイトも参考にしてください。
イップスとは?
この言葉を僕は知りませんでした。
練習中にピッチャー役をやっていった僕に「もしかしてイップスっぽくなってない?」と先輩コーチから言われたことで初めて知りました。
確かにその時の投球は異常そのもの。
大きく上に逸れたり、地面に叩きつけてしまったり、とひどい有様でした。
いや、元々上手なわけないんですが、とにかくコントロールが悪いとかいう次元ではないんです。
で、イップスとは?というと......
イップス (yips) は、精神的な原因などによりスポーツの動作に支障をきたし、突然自分の思い通りのプレー(動き)や意識が出来なくなる症状のことである。
出典:ウィキペディア イップスのページ
とのことです。
上手いとか下手とか技術的なことではなく、精神的な原因で動作に支障をきたす症状なんですって。
うーん難しそうだな。。
僕なんて”上手に子供とキャッチボールしたい”程度のことなのでまだいいですが、本格的に野球に取り組んでいる人からすると深刻な問題ですよね。
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僕がこのような状態になったのはどのようなことが原因だったんでしょうか。
(僕が大袈裟にイップスなんていうのも、本格的に野球をやっている人たちには失礼かとは思いますが。)
上記のようにイップスは精神的なものなので、よくある事例としては、怖い先輩に暴投した、相手に申し訳ない、などの理由が多いみたいです。
子供とのキャッチボール
ウチの子は小学校一年で野球団に入りました。
僕自身も二十数年ぶりキャッチボールです。
当然ですが、最初のうちはボールを怖がったり、上手に取れなかったりするので、かなりゆっくり優しく投げてました。
その時点で、今までできていたフォームがおかしくなったように思います。
できる限り優しく、取りやすいところに正確に投げなきゃ、と思えば思うほど上手にできなくなっていきました。
考えすぎ
ある程度子供が上手になってくると普通にキャッチボールするようになります。
ですが、この時点でもう投げ方がわからなくなってた。(汗)
自分も少年野球をやっていたんですが、その時の経験と知識がむしろ邪魔になっていたようにも思います。
「確かこうだったよな?」とか「腕はこう振って手首を・・・」なんて中途半端に考えだすから大変。。
やればやるほどわからなくなり、どうしようもない状態に。
追記1:手が震えるようになった(泣)
その後、イップスが進行してしまいました。
なんと、ボールを投げようとすると、ボールを持っている右手がプルプルと震えだしたのです。(泣)
まじか。。
イップスはひどくなるとボールが手から離れなかったり、逆に力を抜きすぎてポロっとボールを落としてしまったりすると聞きましたが、まさか自分がそういう風になるとは......。
とはいえ、常にそういう状態なのではありません。
キャッチボールができない入団したばかりの子供に投げるときが特にひどくなります。
多分、”取りやすい位置にしっかり投げなきゃ”と思うほどにプレッシャーを感じているんだと思います。
いやーヤバいな。(苦笑)
克服方法
父の威厳を守るためにもちゃんと治さなきゃ!
と思い色々と調べてみることに。
威厳を守る.....もそうですが、やっぱり普通にキャッチボールくらいできた方が楽しいですからね。
たまには投手役でバッティング練習なんかもやりたいですし!
ということで色々と調べてみたり、野球団の信頼できるコーチにアドバイスしてもらった結果をまとめてみます。
1.精神面
前途のとおり、イップスは精神的な部分で原因となっている場合が多いようです。
野球選手(プロ、アマ、学生問わず)で本当に悩んでいる人は、専門家の診察を受けて治療することもあるみたいですね。
まぁ、さすがに僕の場合はそこまではできませんが(汗)、いきなり技術的な改善に取り組むよりも、気持ち的にフラットな状態に持って行くことが先決のように思います。
とはいえ、そんな精神をコントロールなんてできないわけで。(苦笑)
この辺の心構えについては、野球団のコーチからはとにかく難しいことを考えずに基本的な動作だけをすればいい、というアドバイスをもらいました。
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2.無理して教科書通りのフォームを意識しない
イップスは精神面での影響も大きいので、「治し方はコレ!」という画一的なものはないそうです。
人それぞれ治るきっかけが違うんですね。
そしてこれは元イップスで克服を経験したコーチに聞いたんですが、教科書通りのフォームを意識しないで、体が自然と動くような動作が良い、とアドバイスしてくれました。
もう少し噛み砕いて説明しますね。
具体的に教えてくれた動きはこのふたつです。
身体が開いたら相手に向かって腕を振る
単純にこの動きだけやればいい、と言われました。
イップスになるとスナップスローができなくなるので腕の振りばかりを気にするようになりますが、身体が開く(前を向く)→それにつられて腕が自然と動くので相手に向かって手を振る、これだけ。
「まずはこういう簡単な動きからやればいいんだよ。」と言われて、気持ちが軽くなったのを覚えています。
腕が動く方向は限られている
無理矢理にフォームを修正しようと思うと、ギクシャクとロボットみたいな動きになってしまいますよね。
そんなときコーチから一言。
「腕は曲げるか横旋回しかできないんだから、腕が自然と動く方向に振ればいいだけ。」
なるほどと。
さらに次の言葉が刺さりました。
「俺の投げ方なんて肘が肩の位置より下がってるぞ。でもいいじゃん、本格的にピッチャーやるわけじゃないんだから。」
トップの位置をつくるときに、肘を両肩を結んだラインまで上げるのは僕でも知っていることです。
でも、イップスを克服するためには、これくらいリラックスした気持ちで投げるのがいいのかもしれません。
3.過去のフォームを一度忘れる
僕がイップスっぽくなった理由のひとつに、少年野球時代の中途半端な知識があったと思っています。
「こうしなきゃ!」みたいな思いが強かったんですね。
でもここまでのアドバイスを踏まえて、今では過去のことは気にせず簡単にできることからやる、という気持ちになってます。
これ実はイップスの克服方法のひとつみたいですね。
今のフォームを修正していくよりも、新しくイチから投げ方を作っていく方が上手くいきやすいということ。
僕にとっては、ちょうどよく子供が野球はじめたばかりなので、一緒にイチから色んなことを覚えていこうと思ってます。
練習中も、子供たちよりもむしろ僕の方が真剣にコーチの指導を聞いてますからね。(笑)
4.改めて理論を頭に詰め込む
一度これまでの考えを捨てて、改めて正しい理論を確認し覚えていくことも効果的だそうです。
頭の中をガチガチに理論武装しておくと、やるべきことが明確になります。
頭で考えると余計に訳わからなくなる、とも言われますが、それはやるべきことがわかっていないのに頭で考えようとするからであって、必要なことが明確ならば意外にも頭の中はシンプルになるものです。
今は教材なども色々ありますし、ネットでも様々な情報を見ることができます。
ネットの情報も、野球経験者や医療関係者体の使い方の専門家が執筆しているものも多いです。
正しい動作を一から勉強し直すいいチャンスと捉えて、理論も頭に入れていきましょう。
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5.はじめは人間相手に投げない
イップス克服に取り組む最初のころは、人間相手に投げない方がいいそうです。
やはり、「ちゃんと投げなきゃ!」という意識が強くなりますからね。
ネットや壁に向かって投げる練習をした方が気持ちが落ち着くのはわかります。
思い切り投げて、思い切り暴投しても、ネットは何も言いませんからね。(笑)
思う存分試したい投げ方で練習することができます。
暴投でもなんでもいいから投げてみて、自分が気持ちよく投げられるポイントを積み重ねていくのが効果的だそうです。
6.色んな人の意見を聞いてみる
「実はイップスだったんだよ!」って人は、意外とたくさんいます。
息子がお世話になっている少年野球チームのコーチや経験者のお父さんにも、イップス経験者がいました。
実は僕なんかは、練習のお手伝いをはじめてすぐに、「もしかしてイップスっぽくなってない?」とイップス経験者のコーチから話しかけていただきました。
それ以降、色んなアドバイスもいただきましたし、いつも気にしていただいてます。(感謝!)
もしも周りにそのような方がいなくても、イップスを克服した経験者の方がネット上のいろんな場面で情報を発信してくれたりしています。
もちろん絶対的な解決方法はないのかもしれませんが、そのような方々の意見は少なからず参考になるはずです。
ちなみにこちらはイップス経験者の理学療法士の方が運営されているYOUTUBEチャンネルです。
気になる方はチェックしてみたはいかがでしょうか。
イップス関連の書籍
何か本格的に勉強しようと思うと、まずは関連書籍を探す人が多いかと思います。
しかし、調べてみるとイップス関連の書籍は少ないようですね。
特殊な内容なので仕方ないのかもしれませんが。。
『イップスは治る!』
”松井秀喜氏推薦”というだけで無条件に安心してしまいます。(笑)
元々は日刊スポーツのコラムでイップスについて語られていたシリーズを編集してまとめたものです。
よくいわれるイップスは心の病気(メンタルの問題)というわけではない、という言葉のもとに、実例を踏まえて色んな克服法が掲載されています。
『メンタルによる運動障害「イップス」かもしれないと思ったら、まず読む本』
2014年出版ということで少々古いですが、その分一番多くのレビューがついていたのがこちら。
野球という括りにとらわれずスポーツの世界で起こりえるイップスの症状とそれを克服する方法が掲載されています。
割と幅広いテーマに触れてイップスについて書かれているみたいなので、”イップスとは”という部分に対して知見を深めたい場合にはこちらの書籍もいいかもしれません。
イップス克服療法~運動障害 解消セッションCD
最後に変わり種を。
タイトルの通り書籍ではなく音声CDです。
音質悪い、マスタリング編集が下手、素人録音ぽい、ナレーションも聞き取りにくい、など散々たるレビューが書かれていますが(笑)、最後まで読み進めるとこんな言葉が。
「怪しいと思ったが、せっかく買ったから1カ月聞いてみたら、イップスが全く出ない。完治した。」
まじか。。
最後に
ということで、色んな人に助けられながら、何となく改善に向かっていってる気がします。
気持ちよく投げられることも多くなってきました。
ただ、なぜか広いグラウンドでキャッチボールをはじめると上手にできなかったりします。
さらに他のコーチ陣が見ている中で、子供たちととキャッチボールする時なんかはけっこうヤバいです。(泣)
もう少し自信をつけていかないと、すぐに頭が真っ白になってしまいます。
この時点でまだ頭でアレコレと考えているということなんですよね。
子供に付き合ってもらいながら、少しずつでも改善していきたいなぁと思っているところです。。
さぁ頑張ろう......。
その後の改善報告
イップスはあるきっかけですぐに治る人もいれば、何年もかけて少しずつ良くなる人もいるそうです。
残念ながら僕は後者なようで.....。(苦笑)
継続して色々と試してます。
追記:半年経ったら大分マシになってきた
この記事を書いてから半年後、なんか大分マシになってきました!
この間にやってたことというと・・・
とにかく継続してボール触り続けた。
毎日の子供とのキャッチボールは欠かさずやってましたし、情報収集も継続していました。
特に意識したのはスナップスローかな?
まずはこの動画に出会ってから、暇さえあれば手首を使ってボールを空中に投げてました。
最初は強張っていた手首も、タバコ吸いながらボーっと投げてたら、だんだんと自然体でできるようになってきました。(笑)
投げる時にも関節をしっかり稼働させるイメージで、暴投を恐れずひたすら投げてます。
大変なのは相手の息子です。(笑)
そんな感じで、ちょっとは治ってきてるのかな?と感じてます。
ただ、相変わらずグラウンドに出てると思うようにいきませんね。。
ということで、まだこれからも頑張ります!
追記2:アーム投げ改善したらかなりよくなってきた
その後は、よかったり悪かったりを繰り返してるような感じでした。
全体的には良くなってきた気がしますが、ちょっと頭で考えちゃうとよくないですね。。
一応スタンスとしては基本をイチから勉強してフォームを上書きしていくことを継続していましたが、最近非常にいい方法を発見しました。
いわゆる”アーム投げ”について調べていて、矯正方法について自分でも実践していたところ、送球が明らかに改善されました。。
関連記事:アーム投げとは?故障の原因になるというけど矯正できるの?
それで送球が良くなったということは、僕はアーム投げになっていたようです。(汗)
その時に参考にした動画がこちら。
先ほどの関連記事内でも書きましたが、このとおりに実践してみたら、腕を振っているというよりは、下半身から上半身への動き連動して腕が勝手に振られていくような感覚になりました。
このように腕が振れると非常に気持ちいいんですよね。
あまりの改善にテンション上がってこの追記を書いてしまってますので本当に投げられるようになったかはわかりませんが、しばらくはこのフォームを意識して練習してみたいと思います。
追記3:ゼロポジションを意識したリリースポイント
体の使い方は大分わかってきました。
腕の振りもアーム投げにならないよう意識したら、気持ちよくボールを投げられることも多くなってきました。
が、やはりしっかりとは治ってないようで、何となくボールは投げられていても違和感が残ります。
「うーん、リリースするときが何か気持ち悪いんだよなぁ.....。」とか思ってたら、ゼロポジションという言葉を知りました。
簡単に言えば、関節や筋肉にもっとも負担のかからない肢位のことで、野球では特にリリースポイントでの腕の位置に関して言及されます。
関連記事:野球でのゼロポジションとは?投球の力強さやコントロールが向上する!
子どもとのキャッチボールの時にも投げるたびにこのゼロポジションを意識していたら、気持ちよく投げられるリリースポイントが少しずつわかってきたように思います。
これは効果がある!と信じて(笑)、ゼロポジションを作って確認してから投げる、という風にキャッチボールをしています。
子どもには「父ちゃん早く投げろよ!」と急かされてしまいますが。(笑)
追記4:この動画の方法は良いかも?!
わたくしのイップスも大分良くなってきた気がしますが、何だか普通に投げられるときと、暴投するときの差がひどくなっている気がします。。
子供と何気なくキャッチボールするときは幾分マシですが、例えばグラウンドで皆の見ている前で投げるようなシチュエーションだと、ほぼ確実にイップスが発動します。(笑)
まぁ、単純にビビってるんでしょうね。(汗)
で、そんなときにこの動画を発見。
自分はこれまで投げ方を上書きしようと、理屈から入るようなことをしてきました。
そのおかげで、改めて”良い投げ方”みたいな知識は身についてきたように思います。
ただ、実際にスローイングする場面ではアレコレ考えている暇はありません。
もう少しシンプルな意識付けを考えていたところ、この動画の克服方法が役立ちました。
- ボールを頭の後ろまで持っていく
- 大きく前の方へ腕を振る
大きなポイントとしてはこの二つ。
投げる際にこの二つのみイメージしてスローイングしたら、ばっちりハマったのか非常に投げやすい!
この動画で「イップスの人は肘が先行しちゃう」といっていますが、まさしく自分がそれですごく恥ずかしいボールが飛んでいくのですが、このポイントだけを頭でイメージして投げると不思議なことに良いボールを投げられます。
しばらくこの方法を繰り返して、体に覚えさせていこうと思います。