素人親父の少年野球メモ。
今回は”投球(送球)におけるゼロポジション”について書いてみたいと思います。
ボールの投げ方について調べていると、よく出てくるのが「ゼロポジション」という言葉です。
まぁ、普通に生活している中では聞いたことない言葉ですよね。
このゼロポジションというのが非常に大事なポイントになるようなんですが、野球の専門用語というわけではないそうです。
ゼロポジションとは
ウィキペディアではゼロポジションについてこのように説明されています。
ゼロポジション(Zero Position)とは1961年にインドの整形外科医であるSaha.A.Kによって発見された、腕を脱臼や骨折などをしてしまった患者にあまり資金や手間(手術)をかけずに治療するために見つけた肢位の事である。定義は、肩甲骨の棘突起と上腕骨の長軸が一致し、肩周辺の筋収縮力が均等になり、自発的な筋力発揮では回旋運動が不可能になるポジショニングの事である。
出典:ウィキペディア
はい、何のこっちゃわかりません。(笑)
肩甲骨の棘突起(肩甲骨の出っ張り部分)と上腕骨の運動軸が一致する位置になると回旋ストレスがゼロになり、連動する筋肉がもっとも安定した状態になるため負担も少なくなるということ。
野球の投球動作に当てはめると、リリースの際に肩甲骨と上腕骨(二の腕)を線で結んで一直線になる位置(角度が0度の位置)となります。
怪我しにくくなる
投球動作の中で肩にもっとも負担が掛かるのはリリースの瞬間。
そのため、リリース時にしっかりとゼロポジションに入っていると、肩への負担が軽減され、怪我しにくくなるといわれています。
先ほども書いた通り、ゼロポジションは元々怪我を治療するための研究の中で発見されたものですから、筋肉や関節に一番負担がかからない動作というのは納得できますね。
>> 小学生ピッチャーもアイシングは必要?やった方がいい球数は?
力を最大限発揮できるうえコントロールも向上する
「投球動作の中でもっとも負担がかかるのはリリース時」と書きましたが、逆に言うと力強いボールを投げるためにはリリース時に力を最大限発揮できるようなフォームでなければならないわけです。
そのためには、”一番力の入る位置=ゼロポジションになっている位置”でリリースしなければなりません。
投球の指導で「もっと前でリリースしろ!」といわれますが、単純に手を前に出すということではなく、ゼロポジションをキープしたまま下半身でポイントを変えていかなければなりません。
また、リリースのポイントが安定してくれば、当然ながらコントロールも向上してきます。
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ボールを投げる際のゼロポジションの作り方はこちらの動画がわかりやすいです。
- 頭の後ろで手を組む
- 力を抜いて肩甲骨を緩める
- そのまま肘を伸ばす
この位置がリリース時のゼロポジションとなります。
実際に投げる際には、テイクバックからトップに入っていくときにボールが耳の近くを通過するのが目安になるそうです。
この動きはゼロポジションの話だけでなく、”投げる”ということがテーマになった場合によく出てくるワードです。
特にこの動画なんかは参考になると思います。
バッティングにもゼロポジションはある?
理屈から言うと存在しますが、なぜか送球時のゼロポジションばかり話題となります。
それは、”投げる”ということに関してはゼロポジションについてしっかりと意識していないと、肩に負担が掛かり、怪我の原因となるからです。
バッティングにおいてのゼロポジションも、肩甲骨の動き方に注目します。
力まず、それでいて最大限の力を発揮したスイングをするためには、やはりゼロポジションという概念は必要になるようです。
最後に
プロ野球のピッチャーを見ると、ほぼ間違いなくリリース時にはゼロポジションに入っています。
メジャーでは腕の力で強く投げるアーム投げという方法も一般的なようですが、こちらはあの体格あってこそのフォームでしょう。
>> アーム投げとは?故障の原因になるというけど矯正できるの?
やはり、負担が少なく、安定して、力強くボールを投げられるゼロポジションでのリリースは必要不可欠といえるでしょう。
小学生の時からしっかりと実践した方がよさそうです。
キャッチボールの時から常に意識して、このポイントを体で覚えていかなければなりませんね。