野球マンガから野球を学ぶシリーズ。。
今回は、ダイヤのA actⅡ25巻226話から、上手な牽制球について。
ダイヤのA actⅡ25巻226話
西東京大会準決勝、青道vs市大三高がはじまりました。
1回表、青道のエースナンバーを背負う沢村は絶好調、市大三高のバッターにタイミングを合わせさず、三者凡退に切って取ります。
その裏、現役トップクラスのピッチャーといわれる市大三高の天久の投球にも注目が集まる中、青道の特攻隊長、一番バッター倉持が打席に立ちます。
超俊足の倉持が出塁できるか否かによって、得点できる確率は大きく変わります。
その初球。
スロースターターと揶揄される天久は、そのイメージを払拭すべく全開モードで投げ込みますが、そのボールをセンター前に弾き返します。
いきなりチャンス到来、2番の小湊とのコンビで得点が期待されたその直後。
倉持が完全に裏をかかれる、天久の意表を突く牽制球で刺されてしまいました。
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元々牽制球が得意でなかった(練習するのがイヤだった?)天久は、この大会に向けて牽制の練習をしていました。
なので、牽制の動作自体が素早く上手になっていたのは、倉持にとっては一つ目の誤算。
もう一つの誤算は、天久が牽制する素振りを見せていなかったことです。
上記の絵をよく見ると、セットポジションに入る前、ボールから手を離してぷらーんとしています。
急いで牽制する気はないよ、という無言のメッセージになっているわけです。
恐らく、倉持からしても、天久の動作からして鋭い牽制球(ただの牽制ではなく、走者を刺そうとする牽制球)が来るとは思っていなかったのでしょう。
一塁走者を刺す牽制
今回のモデルが天久なので、右投手の牽制について、もう少し詳しく書いてみようと思います。
基本的に、右投手の方が一塁走者を牽制刺できる可能性が高いといわれています。
なぜなら体を捻るようにして投げるので、力強い送球が可能になるからです。
左投手のように、はじめから体の正面が一塁方向に向いてしまっていると、捻りを加えることはできませんからね。
で、話しを戻すと、一塁走者を刺すためには走者を騙すのが効果的。
先ほどの天久は、わざとボールから手を離して、刺す牽制をする気が無いアピールをしてましたね。
細かいですが、これもひとつの伏線です。
通常はプレートを外す牽制を多用し、プレートを外さない最速の牽制は、ここぞ!というときだけ使う、などもそう。
この辺は、相手を騙すプレイですね。
隙をつく、というプレイとしては、走者がリードを広げきる前に牽制、セットに入りながらその流れでの牽制、牽制後ファーストからボールを受け取り数歩進んでから振り向きざまにもう一度牽制、などがあります。
...小学生では、そんな伏線を敷いていても、その伏線にも気づかないパターンがありそうですが。(苦笑)