素人親父の少年野球メモです。
今回は”第4アウト”について書いてみたいと思います。
野球のルールって難しいですね。。
自分自身も少年野球をやっていたのですが、それくらいの経験値では知らないことがさくさんあります。
この前話題にあがったのは4つ目のアウトについて。なんじゃそりゃ。(笑)
第4アウトとは?
第4アウトとは、3つ目のアウトが成立した後に、アピールプレイによって4つ目に宣告されるアウトのことです。
- 第4アウト
- 4つ目のアウト
- 第3アウトの置き換え
- ドカベンアウト(?!)
- ルールブックの盲点
同じような意味を表すために、こんな感じでいろんな呼び方をすることがあります。
野球のルールとしては、1イニングでカウントされるアウトは3つと決まっているので、アピールプレイによって4つ目のアウトが宣告された場合には、3つ目のアウトまでのプレイが取り消されて、4つ目に宣告されたアウトと置き換えられます。
これが、先ほど書いた”第3アウトの置き換え”というやつです。
文字だけで書くと「なんのこっちゃ?」って感じですね。(笑)
漫画ドカベンでこのルールを採用したシーンがあったので”ドカベンアウト”。
また、昔は野球規則などが手に入りにくい状況であったことも背景にあり、このルールが認知されておらず”ルールブックの盲点”なんて呼ばれ方もします。
まぁ盲点でもなんでもなく、以前からしっかり決められていたルールなんですが。(笑)
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さらに詳しく見ていきましょう。
第4アウトが発生するシーンでは、タイムプレイとアピールプレイが深く関わっています。
それぞれのルールを確認して理解を深めておきましょう。
タイムプレイ
タイムプレイとは、フォースプレイではない状況で、その3つ目のアウトよりも本塁への到達が早かった場合に得点が認められるルールです。
フォースが解除されているというのがポイントで、タッチプレイになっている場面で適用されます。
アピールプレイ
アピールプレイとは、守備側のチームが審判にアピールし、それが承認された時点でアウトが成立するルールです。
主には、このようなシチュエーションで発生します。
- 走者がベースを踏み忘れた
- タッチアップのタイミングが早かった
- リタッチしていない
など。
例え審判がこれらの状況を確認していてもその時点ではアウトは宣告されず、アピールがあり、それが承認されなければアウトになることはない、という部分がポイントです。
また、アピールはボールインプレー中に行わなければならず、守備側のチームが引き上げてしまったり、次のプレイが開始されてしまったら、その時点でアピール権を失います。
関連記事:審判がアウトにできないアピールプレイのルールとは?
起こり得るシチュエーション
さて、それでは第4アウトに絡むプレーが起きるシチュエーションを確認してみましょう。
先ほど書いた、ドカベンで出てきたシーンを引用してみます。
- 1アウト満塁という状況
- 打者がスクイズ
- しかし小フライになり打者はアウト(2アウト)
- スクイズのため走者全員が走り出している
- 三塁走者は帰塁せずそのまま走り、いち早く本塁到達
- 小フライを捕球した野手は一塁へ送球
- 一塁走者の帰塁は間に合わずアウト(3アウト)
- 守備側チームは3アウトを取った時点でそのままベンチへ
この状況では、三塁走者の本塁到達が認められ得点となります。
その理由を解説してみます。
タイムプレイとなり本塁到達は認められる
スクイズの打球が小フライだった時点で、フォース状態ではありません。
走者は進塁も帰塁もできます。
そのため、3つ目のアウトよりも本塁到達が早ければそれは認められます。
アピールをしなかった
三塁走者はリタッチしないで本塁へ突入しました。
しかし、リタッチの有無についてはアピールによって判定されます。
さらに守備側チームがベンチへ引き上げた時点でアピール権を失っています。
よって、三塁走者はアウトになっていません。
第3アウトの置き換えをするべきだった
この状況で得点を防ぐためには”第3アウトの置き換え”をしなければなりません。
先ほどのシチュエーションを、得点を防いだ場合に書き換えてみます。
- 1アウト満塁という状況
- 打者がスクイズ
- しかし小フライになり打者はアウト(2アウト)
- スクイズのため走者全員が走り出している
- 三塁走者は帰塁せずそのまま走り、いち早く本塁到達
- 小フライを捕球した野手は一塁へ送球
- 一塁走者の帰塁は間に合わずアウト(3アウト)
- 三塁走者がリタッチしていないことをアピール
- アピールが承認され三塁走者のアウトが成立(4アウト)
- 3つ目のアウトを置き換えて本塁到達での得点も取り消し
ということです。
8以降の行動が違うわけですね。
違うプレーならこのルールは適用されなかった
ドカベンのこのシーンでは、微笑三太郎のスクイズは不知火の投球におされたかたちで一塁線方向への小フライとなっています。
なので当然ながら、近くて反転しなくても投げられる一塁へ送球しますが、例えば三塁へ送球していたらどうでしょう。
なんの問題もなくスリーアウトチェンジです。
- 1アウト満塁という状況
- 打者がスクイズ
- しかし小フライになり打者はアウト(2アウト)
- スクイズのため走者全員が走り出している
- 走者が飛び出している三塁へ送球しアウト(3アウト)
または、小フライをわざと捕らずにワンバウンドさせ(スクイズの小フライはインフィールドフライが適用されない)、二塁→一塁のダブルプレーにするパターンもあります。
ワンバンした時点でフォース状態になるので、タイムプレイは適用されません。
実際に高校野球で再現された
と、ここまで書いてきて「ルールブックの盲点の1点」については理解されたと思います。
でも、こんなこと現実で起こるのか!?と思った方もいるでしょう。
はい、同じようなプレーが起きてます。しかも高校野球で。(笑)
ワンアウト1・3塁のケース。
頭上を越えそうなライナー性打球を、ショートが飛び上がってナイスキャッチでツーアウト。
状況判断にもたつきながらも、走者が飛び出している一塁へ送球してスリーアウト...。
ですが、そこのスリーアウト目が確定する前に、三塁走者はホームインしていたんですね。
ドカベンはスクイズが小フライ、こちらはショートライナーと違いがありますが、状況的には全く同じです。
これルールをわかったうえで見ると非常におもしろいのですが、球審はしっかりとホームインのジェスチャーをしてますし、済々黌の打者走者とランナーコーチは本塁方向を指さして何かを話しているので「ルールブックの盲点の1点」を理解していたように見えます。
最後に
いやー難しい。(笑)
このように順を追って確認していけば理解できますが、試合の流れの中で行うのは厳しいですね。。
これ少年野球の子供たちにわかるんでしょうか。(汗)
審判をやらなきゃならない我々お父さんたちも、しっかりと覚えておかなければなりませんね。。
うん、がんばろう。(笑)