少年野球団の練習試合では、お父さんたちが審判を担当することがほとんどだと思います。
「アウトかセーフだけ言ってくれればいいから!」と簡単な感じで頼まれることも多いですが、やってみるとやっぱり大変。(汗)
色々と難しいことがあるんですが、今回は審判の動きについて勉強してみたいと思います。
審判ってけっこう動くんですね~。
審判の動き
アウトorセーフの判断だけじゃなくて、審判には色んな役割があります。
- 担当している塁上でのジャッジ
- ファウルライン付近のフェアorファウルのジャッジ
- ハーフスウィングのジャッジ
- >外野責任範囲の捕球判定や確認
- 走者の触塁の確認
...etc。
主なものを挙げただけでも、これだけの役割があるんです。
この中、外野責任範囲の判定などは外野に飛んだボールを追いかけて、判定や確認を行わなければなりません。
そして、察しの良い方なら気づいたかもしれませんが、誰か一人が外野へ走った場合には他の3人で空いた塁をカバーしあわなければならないんです。
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で、各審判の動きについてですが、その時の状況によって変化していくので、一言で表すのはなかなか難しい部分があります。(汗)
僕も最初はいろんな書籍やネット上の情報を見て勉強していたんですが、動きのパターンが多すぎてビビっちゃいました。(笑)
走者なし、走者1塁、走者2塁、走者3塁、走者1・2塁.......と全てのパターンを頭で覚えようとしたら大変。
見ただけでヤル気失います。。
そんな感じで凹んでたんですが、実際やってみた中で「あれ、意外とパターン少ないんじゃね??」と思うようになりました。
考え方をシンプルにすると動きが理解できるようになってきたんです。
基本形
皆さんご存知のとおり、各審判の基本形の立ち位置はこのようになっています。
そして、走者なしと走者3塁のとき以外は、2塁審がダイヤモンド内に入ります。
このときには、各塁に一人ずつ審判がついているので、自分の担当塁のみジャッジすればOKでしょう。
当然ですが、このように審判員が揃っている場合には、フォーメーションで移動するようなことはありません。
動きが必要となるのは、塁審が外野への打球を追ったときになります。
二塁審がダイヤモンド外にいる場合
二塁審がダイヤモンド外にいる場合の外野責任範囲はこのようになっています。
実際にはファウルライン際の打球以外は、ほとんど二塁審が追いかけることになります。
外野への打球方向による各審判の動きは以下の通りです。
走者の有無 | 打球方向 | 各審判の動き |
---|---|---|
走者なし | センター方向 | 二塁審が外野へ。一塁審は一塁で走者の触塁を確認し本塁へ。三塁審は二塁へ。球審は三塁へ。 |
走者なし | レフト線 | 三塁審は外野へ。一塁審は一塁で走者の触塁を確認し本塁へ。二塁審は二塁へ。球審は三塁へ。 |
走者なし | ライト線 | 一塁審は外野へ。球審は一塁で走者の触塁を確認し本塁へ。二塁審は二塁へ。三塁審は三塁へ。 |
スコアリングポジション | センター方向 | 二塁審が外野へ。一塁審は視野を広くして一・二塁を確認。三塁審は三塁へ。球審は本塁でステイ。 |
スコアリングポジション | レフト線 | 三塁審が外野へ。一塁審は視野を広くして一・二塁を確認。二塁審は三塁へ。球審は本塁でステイ。 |
スコアリングポジション | ライト線 | 一塁審が外野へ。二塁審は視野を広くして一・二塁を確認。三塁審は三塁へ。球審は本塁でステイ。 |
二塁審がダイヤモンド内にいる場合
続いて二塁審がダイヤモンド内に入っている場合。
走者の位置 | 打球方向 | 各審判の動き |
---|---|---|
一塁 | レフト方向 | 三塁審は外野へ。一塁審は一塁で走者の触塁を確認し本塁へ。二塁審は二塁へ。球審は三塁へ。 |
一塁 | ライト方向 | 一塁審は外野へ。球審は一塁で走者の触塁を確認し本塁へ。二塁審は二塁へ。三塁審は三塁へ。 |
スコアリングポジション | レフト方向 | 三塁審は外野へ。一塁審は視野を広くして一・二塁を確認。二塁審は三塁へ。球審は本塁でステイ。 |
スコアリングポジション | ライト方向 | 一塁審は外野へ。二塁審は視野を広くして一・二塁を確認。三塁審は三塁へ。球審は本塁でステイ。 |
なかなか大変です。(笑)
こちらのページでは審判の動きを一覧表にまとめましたので、トータル的な復習に使ってみてください。
ポイント
難しいように感じますが、一定のパターンに基づいているのでポイントさえおさえれば何とかなる(はず)。(笑)
瞬時に判断するのは経験が必要かもしれませんが。。
外野へ走ったら戻らない
外野へ追いかけたらその審判は戻ってきません...というか、戻ってきてはいけません。
なぜならば、すでに他の審判が各塁に対応している中へ戻ってきてしまうと、ひとつの塁を二人の審判が見ることになりかねないからです。
その結果、ジャッジの責任範囲が曖昧になってしまう可能性があります。
一方はアウト!、一方はセーフ!なんてことになったら困ります。(笑)
三塁と本塁はひとりずつ審判がつく
ベースは4つ、審判は4人。
ということで、誰かが外野へ出たらひとりで二つの塁を担当することになります。(当然ですが。)
しかし、ひとりで二つの塁を担当する場合は、基本的に一塁と二塁になります。
三塁と本塁は得点に絡む重要なジャッジになる可能性があるため、ひとりで一つの塁を担当するのが一般的です。
ただし、球審が一塁と本塁を見る反時計回りの動きをする場合は除きます。
スコアリングポジションに走者がいる時点で球審は動かない
スコアリングポジションに走者がいる場合には球審は動きません。
その場でステイです。
それは得点圏にランナーいるということは、得点に絡む本塁上でのジャッジを行う可能性が高いからです。
それに備えて、球審は本塁を離れないようにします。
このポイントだけをおさえておくと、グッと理解が深まります。
なぜならば球審を含む4人の審判がグルグルと移動するのは、ランナーなし、もしくは一塁の場合だけだからです。
例えば一塁審は、状況に応じて一塁触塁を確認した後に本塁へ行かなければなりませんが、球審がステイの場合には外野に追うか、一二塁の確認に動きが絞られます。
次の行動をイメージしておく
少年野球で子供たちもよく言われます。
「次のプレイを確認しておけ!」
これは審判でも同じです。
状況を頭の中で整理して、次の行動をイメージしておくことが大切です。
- 走者がどこの塁にいるか再確認する
- 内野への打球だったら自塁のジャッジに備える
- 自分の責任範囲への外野打球だったら追う
- 他審判の責任範囲への外野打球だったらフォーメーションをイメージしておく
走者を確認し、打球によっての行動をイメージして備えておくわけです。
ただボーっと立っていて、行き当たりばったりで行動しようと思っても、的確に動くことはできません。
逆にココさえしっかりしておけば、慌てずに動くことができます。
プレイが再開するごとに、次の行動をしっかりとイメージしておきましょう。
最後に
ポイントさえ押さえておけば思いのほかシンプルな動きなのかもしれません。
パターンがありますからね。
覚えればなんとかなりそうな気もします。。
ちゃんと予習はしておかなければなりませんね。
>> 子どもの前でカッコよくジャッジするための審判マニュアルまとめ
でも、色んなシチュエーションを瞬時に判断して的確に動くとなると・・・経験値がモノをいいそうですね。(汗)
これは先輩お父さんたちも言ってました。
結局は”慣れ”だそうです。。
やっぱりビビってないで、率先して審判をやっていかなきゃなぁ。。(笑)